2011年04月10日

3つの季節プラス5日

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エジプトの季節は3つに分けられた。
アヘト=ナイルの氾濫期
ペレト=水が引いて畑をつくり種を撒く時期
シュム=収穫の時期
この3つの季節はそれぞれ4つの月を持ち
4つの月はそれぞれ30の日を持った。
30日×4月×3季節で360日
この360日に5人の神さまの誕生日の5日を加えた
365日がエジプトの1年だった。
この暦は神から与えられたものとされた。

太陽暦とはいいつつも
1月という概念は月の満ち欠けからきたものだろう。
月の満ち欠けの周期は29.27日から29.83日だ。
で、1月を30日としておいて1年12ヶ月で360日。
5000年も昔ならばこれでも十分な気もしないでもない。
わずか1000年前の日本の暦でさえ
年内に立春が来てしまうような事態もあったわけなのだ。
(年のうちに 春は来にけり ひととせを
 去年とやいはむ今年とやいはむ 在原元方)

しかし古代エジプト人はここに5日を加えた。
その5日を加えた理由というのが面白いので
長くなるがざっと書いておく。

地の神と天の女神は兄妹でもあり仲の良い夫婦でもあったが
あまりに仲良くて離れようとしない、
つまり天地が分離しない。
そこで怒った父親の大気の神がふたりを引き離し
ここに天地は分離するのだが
すでに天の女神は妊娠していた。
太陽神ラーは1年360日でこの世を支配していたが
天地の分離が遅れたことに腹を立てていたラーは
360日どの日も出産禁止にしてしまった。
それを気の毒に思った知恵の神トトが360日以外の日を作るべく
時の支配者である月のもとへ行き勝負を挑んで勝った挙げ句、
どの月にも属さない5日を勝ち取ったのだという。
この5日のおかげで
オシリス、ハロエリス、セツ、イシス、ネフティスという
エジプト神話の重要な神々が生まれた。

しかし、1年365日でも本当は足りなかった。
4年に一度の閏日が必要だった。
そのことは古代エジプトの人々も観測が進めば当然わかっていたのだが
しかしラーに遠慮したのか怒りを恐れたのか閏日を用いなかった。

閏年のない暦はどうなるかというと
1500年もするとまるまる1年ズレてしまう。
しかし、短命な古代エジプト人の寿命からすると
一生で起こるズレは数日だったので目くじら立てるほどのことは
なかったのかもしれない。
しかし、ラーが与えてくれた暦の他に
閏年のある暦もこっそり使っていたらしい。


Voice:大川泰樹 http://yasuki.seesaa.net/ 03-3478-3780 MMP
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