2011年04月03日

エジプトの暦のはじまり

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エジプトの暦は毎年起こるナイルの洪水からはじまる。
ナイルは世界最長の川で、その全長は
在ウガンダ日本大使館のHPによると6695kmだ。
ただそのHPにはナイルのはじまりがビクトリア湖になっている。
実際にはビクトリア湖の先にも川が存在し(ルヴィロンザ川)
その川の源流がナイルの源流といえる。
ビクトリア湖から下流の国を数えても
ウガンダ、スーダン、エチオピア、エジプトの四カ国を流れ
地中海に注ぐのだ。

ナイルの氾濫はエチオピア高原に降った豪雨が
青ナイルを流れ下るからだといわれている。
洪水は上流から超えた土を運んでくるし
土の塩分を洗い流してくれる。
乾燥地帯で作物をつくるために水をやると
土のなかの塩分が水に溶けて毛細管現象で表面に蓄積する。
塩分の蓄積した土壌は砂漠よりも不毛な土地になるのだが
エジプトでは都合良く毎年洪水が起こって塩を洗い流し
おかげでナイルデルタは古代から世界有数の穀倉地帯だった。
これも洪水のおかげである。

ナイルの洪水は毎年同じ時期に起こる。突発的な洪水はなかった。
しかし洪水は洪水なので恵みももたらしたが被害もあった。
ところが洪水の当事者であるエジプトで雨が降るわけではなく
洪水の元は1000km以上も向こうにある。
種子島の先で降った雨が東京で洪水を起こすようなものだ。
いまここで降っていれば大雨洪水警報を発令して避難もできるが
種子島で降った雨なぞ誰が知るかというときに
ナイルは水かさを増していくのだ。
それも長距離を流れるせいで雨から1ヶ月以上の時差がある。
ナイルの恩恵は欲しいが被害は食い止めたい。
それにはまず洪水の予測である。

日の出のときの太陽の位置や星の動きで
1年というものがわかってきた頃に
雨も降らないのに毎年同じ時期に洪水になることにも
誰かが気づいたに違いない。
春夏秋冬のないエジプトでは季節は3つに分けられた。
ナイルの氾濫の時期、種を撒く時期、収穫の月の3つである。
洪水を予測し、季節を正確に区分したい、
そんなことからエジプトの暦ははじまった。
それが遅くとも紀元前3000年のころだったそうだ。
(Wall Street Journalでは紀元前4241年としている)
当時の暦は太陽暦で1年は365日で閏年はなかった。
そして、洪水のはじまる日が1年のはじまり、元旦になった。


Voice:大川泰樹 http://yasuki.seesaa.net/ 03-3478-3780 MMP
posted by Read at 12:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | Voice & Story| edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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